イオンは医師の処方した医薬品を注文の当日に自宅に届けるサービスを始める。
2024年度に大型店の6割にあたる約270店に入る薬局でオンラインで処方箋を受け付け、食品などの宅配網を使って送る。
オンライン診療など医療の規制緩和が進むが、利用者は一部にとどまる。診察から薬の受け取りまで在宅でできるようになり、医療のデジタル化に弾みがつく。
処方薬の即日配送はドラッグストアなどが実証実験をしているが、イオンはいち早く主要店舗で大規模に事業化する。
自前の配送網で宅配するため処方薬以外に食品や日用品などの販売増も見込める。
千葉市内の店舗で即日配送を始めた。
22年中に東京や大阪など他都市の店舗でも始め、24年度には31都府県の約270店に対象を広げる。
全国展開も検討する。料金の詳細は今後詰めるが、千葉の店舗の場合、1回あたり重量25キログラムまで330円ほどの配送料がかかる。
午後2時までに処方箋をイオンの薬局にファクスなどで医師に送ってもらえば、当日の午後8時までに薬が届く。
オンライン診療を受けると、病院や薬局に出向かなくてもその日のうちに処方薬が受け取れるようになる。
法改正で23年からは処方箋も電子化されて医師と薬局がオンラインでデータを共有できる。
ファクスを使う必要もなくなり、より手軽に在宅で対応できるようになる。