EC需要一服や24年問題 ヤマトHD、下落率首位
2024.02.16
トラック運転手の不足が懸念される「2024年問題」に加え、外出回復で電子商取引(EC)需要が一服するなど、陸運業界を取り巻く事業環境は厳しい。24年初めからの株価騰落率を下落率の高いほうからランキングしたところ、トップはヤマトホールディングスだった。
ヤマトHDは24年3月期の連結純利益が前期比22%減の360億円を見込む。EC需要が落ち込み、主力の「宅急便」などの取扱数量は2%減の18億9130万個となる。24年問題を受け、長距離輸送の委託費を含むコスト増も減益要因だ。
下落率3位のAZ-COM丸和ホールディングスは人手不足に伴う人件費の上昇や燃料代の高騰が利益を押し下げている。同6位のSGホールディングスは運賃の引き上げを段階的に進める一方、ECなど宅配個数の減少を補えない状況が続く。
M&A(合併・買収)を中心に海外事業を拡大するNIPPON EXPRESSホールディングスの株価は上昇基調だった。ただ、航空運賃の下落もあり、上値が重かった。