肥満症薬を宅配 イーライ・リリーと連携
2024.03.13
米アマゾン・ドット・コムは13日、米製薬大手のイーライ・リリーのサイトで購入した肥満症薬などの処方薬を自宅に配達するサービスを始めると発表した。米国で肥満症薬の需要が急速に高まるなか、患者がオンラインを通じて入手しやすくする。
イーライ・リリーは1月、外部のオンライン薬局と連携し、処方箋のある薬を患者に直接販売する自社サイトを始めた。患者がこのサイトで薬を注文すると、アマゾンのオンライン薬局「アマゾン・ファーマシー」が配送や患者の問い合わせに対応する。
米食品医薬品局(FDA)は2023年11月にイーライ・リリーの肥満症治療薬「ゼプバウンド」を承認した。ゼプバウンドを含む肥満症薬は米国で需要が急拡大しており、アマゾンが配送を手がければ供給網の効率化につながる可能性がある。
イーライ・リリーの株価は肥満症薬への期待から1年で2倍超に伸びた。同社の時価総額は約7170億ドル(約100兆円)と米テスラ(約5650億ドル)を上回る。同じく肥満症薬を手がけるデンマーク製薬大手ノボノルディスクも株価が大幅に上昇し、株式市場での存在感が高まっている。