ローソンは2024年春から、店舗から自宅などへの商品宅配の対象点数を4倍超に拡大する。
現在はおにぎりや飲料などが中心のなか、商品在庫を瞬時に確認できるシステムを導入。
店内に並べるほぼ全商品を注文できるようにして利用者の裾野を広げる。
品ぞろえの拡充や利便性の向上を通じ、1店舗当たりの商品宅配の売上高を1割増やす計画だ。
足元で700品ほどの取り扱い点数を約3000品に増やす方針。
宅配を手掛ける全国4000以上の店舗で一斉に始め、ウーバーイーツなどのスタッフが商品を配送する。
新たな在庫管理システムを導入し、注文できる商品数を増やす。
現在は店舗ごとに在庫の有無を入力しないといけず、店舗の負荷を考えて取り扱い点数を絞っている面もあった。
新システムでは自動で商品在庫の連携ができるようにし、宅配に対応しやすくする。
店内で調理し、味にこだわる「まちかど厨房」も宅配対象となる。
コンビニエンスストア大手の商品宅配については、セブン―イレブン・ジャパンも店舗のほぼ全商品を対象に実施している。
ローソンの業績は堅調だ。既存店売上高は9月まで19カ月連続で前年実績を上回っている。
23年3〜5月期の連結決算（国際会計基準）は会計基準の変更を考慮せずに単純比較すると、この期間としては最高益だった。
人流の回復に伴ってチケット販売サービス「ローソンチケット」なども好調に推移する見通し。
26年2月期までの中期経営計画で最終年度での自己資本利益率（ROE）15%以上などを目標に掲げているが、好業績を背景に達成時期を前倒しするもようだ。