人手不足倒産
2023.12.22
帝国データバンクは人出不足倒産の動向を分析し、2023年10月時点で累計206件が発生、そのうち建設/物流業が占める割合は52.9%で半数以上になったと明らかにした。
足元の人手不足割合は、既にコロナ禍前と同水準まで上昇し、高止まりが続いている。
2023年10月の人手不足倒産の件数は29件となり、年間累計で206件に達した。10月時点で年間ベースの過去最多を更新しており、2014年以降で初めて200件を上回る高水準となった。
業種別の内訳をみると、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用される建設業と物流業の合計は109件だった。
この2業種だけで全業種の過半数を占めており、既に「2024年問題」は顕在化した格好だ。
人手不足倒産について内訳をみると、業歴別では約4割にあたる84件が「30年以上」だった。
長い業歴を有しているなかでも、人手不足が引き金で倒産するケースは多い。
また、従業員数別では約75%が「10人未満」の企業で占められている。
小規模事業者では、1人の退職ダメージが大きいことが原因と考えられる。