配達日「指定可」を検索上位に 再配達減へ
2024.06.04
楽天グループは7月から通販サイト「楽天市場」で日付指定の配達ができる商品を検索結果のより上位に表示されやすくする。これまでは最短で翌日に届く商品にマークをつけ、目立つように表示していた。物流の「2024年問題」の影響が広がるなか、購入者が自宅にいる日付の指定での注文を増やし、再配達を減らす。
7月から配達日の指定が可能な商品に「最強配送」のマークをつけ、日付指定できる商品を利用者が判別しやすくする。対象品は最短翌日配達も選択できる。マークは配達納期の順守率が96%以上の優良事業者の商品にしか付与しない。
電子商取引(EC)は一般的に、検索上位に掲載される商品の購入確率が高い。売り上げを伸ばすため、日付指定に対応する出店事業者が増える見込み。最短で注文翌日に届く商品に付与していた「翌日配達」「あす楽」のマークは6月末で廃止する。
23年の国土交通省の調査では国内の再配達率は11%に上り、配達員に負担がかかっている。購入者が在宅の日を指定して注文すれば、宅配ボックスが埋まっていたり「置き配」できなかったりして、再配達になるリスクを減らせる。
配達ドライバーが不足するなか、速達性にこだわらない消費者も少なくない。MMD研究所(東京・港)が23年に実施した調査によると、消費者が最も意識して選ぶのは「通常配送」(52%)で、「当日・即日配送」(34%)を上回る。