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運輸・郵便フリーランス、報酬減額経験が37%

2024.10.28
個人で仕事を請け負っているフリーランスと企業の間での取引ルールを定めた「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法)が11月1日に施行されるのを前に、厚生労働省と公正取引委員会は18日、フリーランス取引の実態調査の結果を公表した。報酬が期日内に支払われなかったり、減額されたりしたフリーランスは2割から3割を占めた。
同法では、フリーランスが安心して働ける環境を整備するため、契約書面による条件の提示や報酬の60日以内の支払い、報酬額の減額の禁止などのルールを定めている。
同省などは、法律施行前の取引の実態を把握するため、企業やフリーランスなどに対するWeアンケートを5月から6月にかけて実施。企業などの委託側から3761件、フリーランス側から1539件の回答があった。
調査結果によると、法律の認知度については「法律の内容をよく知らない」と答えたのは、委託者側が54.5%、フリーランス側は76.3%にのぼった。
取引条件の明示については、「取引条件を書面などで提示しなかったことがある」との回答が委託側で17.4%、フリーランス側は44.6%。委託側、フリーランスともに、建設業の割合が高く、委託側で41.7%、フリーランス側で72.7%だった。ついで、俳優やモデルを含む「生活関連サービス業、娯楽業」が56.5%と高かった。
報酬の支払いをめぐっては、「報酬の支払いが60日以内に行われなかったことがある」との回答が、委託側で4.8%だったのに対し、フリーランス側では28.1%だった。フリーランス側で回答の割合が高かったのは「生活関連サービス業、娯楽業」の56.5%、学術研究、専門・技術サービス業の32.3%などだった。
また、「報酬の減額が行われたことがある」との回答は、委託側では3.0%だったが、フリーランス側では28.1%で3割近くを占めた。
フリーランス側で回答の割合が高かったのは「生活関連サービス業、娯楽業」の43.5%、「建設業」の40.9%に続いて、「運輸業、郵便業」でも37.2%を占めた。
同省などでは、問題事例の多い業種を選んだうえで、今年度中に集中調査を実施するとしている。
     
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