持続可能なチルド食品物流の実現を目指しチルド物流研究会発足
2024.10.09
チルド食品を取り扱う 9 社 (伊藤ハム米久ホールディングス、日清食品チルド、日清ヨーク、日本ハム、プリマハム、丸大食品、明治、森永乳業、雪印メグミルク) は10月7日、持続可能なチルド食品物流の実現を目指し、「チルド物流研究会」を発足した。
発足の背景をチルド食品を取り巻く物流環境は大きな転換点を迎えていると捉えている。ドライバー不足や輸送力の低下によりモノが運べなくなる可能性が懸念される「物流の 2024 年問題」を抱えている中で、チルド食品の物流には賞味期限の短さや冷蔵保管の必要性といった特有の課題があり、常温物流と比べて対応が難しい状況だとしている。
これまでメーカー企業は物流課題に対して個社や一部の業界で対応してきたが、それだけでは根本の解決に至らない。そのため、チルド食品を取り扱う9社が結束し、今後のチルド食品物流の在り方を協議・検討するために「チルド物流研究会」を発足することにしたもの。
「チルド物流研究会」は、チルド食品に関わる関係者 (メーカー企業・流通企業・物流事業者) が一丸となって、チルド食品物流の在り方について協議を進める。課題の解決と、環境負荷低減を両立させつつ、消費者に向けて安定的に商品を供給できる持続可能なチルド食品物流の実現を目指す、としている。
取組課題では、4 つの課題に取り組んでいく。1.納品条件の緩和。これは納品リードタイム延長、納品時間帯の緩和、店別仕分作業・365日納品・発注単位の見直し、新商品・特売品の事前発注化、納品期限 (納入限度日) の延長など。
2.トラックドライバーの付帯作業削減。ドライバーの店別仕分作業、庫内積み替え作業、庫内移動作業、フォークリフト作業の見直しなど。
3.輸配送効率化。これは共同配送の推進などになる。
4.標準化、システム導入による効率化。これはパレット運用の推進などになる。