貨物軽自動車安全管理者の選任と講習の受講が義務
2025.03.18
軽貨物業界が適正化に向けて動き出している。軽貨物事業に対するルールが明確になりつつあるが、このままでは多くの事業者が対応できなくなる可能性がある。これは、現在の軽貨物業界にとって最も大きな課題といえる。
軽自動車による運送需要が拡大しているなか、2016年から2022年にかけて、保有台数1万台当たりの事業用軽自動車の死亡・重傷事故件数は約5割も増加した。そのため、国交省では2023年から、貨物軽自動車運送事業適正化協議会を立ち上げ、意見交換を開始した。
この検討会では、軽運送事業の事故防止に向けた安全対策徹底のための意見交換が行われ、荷主・物流事業者に対する監視体制やコンプライアンス強化に向けたルール作りが行われた。
今回の法改正では、軽貨物の安全対策として「貨物軽自動車安全管理者の選任と講習の受講」が義務付けられ、一定規模以上の荷主企業には、物流統括管理者(CLO)の選任が義務付けられた。
軽貨物事業者は、コンプライアンスを遵守して安全対策に取り組む、いわゆる「適正化している事業者」でなければ、荷主のサプライチェーンに入れなくなり、仕事がもらえなくなる。