味の素 冷凍弁当を定期宅配 30年に売上高100億円目標
2024.01.26
味の素は冷凍弁当の定期宅配サービスを31日に始める。電子商取引(EC)参入を支援するイングリウッド(東京・渋谷)に出資し、同社と協業してサービスを提供する。
単身や共働き世帯の増加を背景に冷凍弁当の需要は伸びている。味の素は栄養バランスのとれた商品を用意し、2030年までに売上高100億円を目指す。
宅配サービスはECサイトで「あえて、」というブランドで始める。味の素が商品開発や品質管理、イングリウッドがECサイト運営やマーケティングをそれぞれ担う。味の素はイングリウッドへの出資額を明らかにしていない。
新サービスでは、ごはんとおかずを盛り付けた20種類の冷凍弁当を用意した。1日に必要な食物繊維と食塩、野菜の3分の1をとれるように栄養バランスに配慮した。会員登録をして3種類のコース(6食、12食、20食)を選ぶと、2〜4週間おきに届く仕組みだ。価格は1食961円から。
単身や共働きが増え、食事の準備や片付けなどの時短ニーズが高まっている。味の素によると、冷凍総菜セットの22年度の市場規模は500億円以上の見込み。年率2ケタ以上の成長が続いているという。
新規参入も相次いでいる。DM三井製糖は23年7月、冷凍宅配弁当事業を展開するスタートアップのマッスルデリ(現ユアミール、東京・港)を連結子会社化した。オルビスも23年10月から一部のスーパーや食品宅配アプリで冷凍食品の販売を始めた。オイシックス・ラ・大地は冷凍食品の需要増を見込み、神奈川県厚木市で新たな冷凍商品の物流拠点を24年2月末から稼働させる予定だ。