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離陸迫る 相次ぐ商用化、EV技術活用

2024.04.19

中国で「空飛ぶ車」と呼ばれる電動垂直離着陸機(eVTOL)の商用化が相次ぐ。電気自動車(EV)新興の小鵬汽車(シャオペン)傘下企業が2024年中にも機体を発売し、新興の億航智能(イーハン)も同年中に観光サービスで活用を始める。
中国勢はEVの技術を使って関連産業を振興し、世界で存在感を高める狙いだ。
シャオペン傘下の広東匯天航空航天科技(小鵬匯天)が販売を目指すのは、陸上では自動車で走行し、離陸地点で後部からeVTOLを切り離して飛行させる「分離式」と呼ぶモデルだ。
同社の仇明全副総裁は、「通常のeVTOLは地上を走ることはできないが、当社のモデルは『空陸両用』だ」と胸を張る。
中国民用航空局は3月、この機体について商業運航に必要な型式証明(TC)の申請を受理し、審査に入った。
小鵬匯天は10〜12月に中国で予約販売を始め、25〜26年にも量産を始める計画だ。価格は100万元台(2000万円強)。
観光など法人向けのほか、アウトドア愛好者など消費者向けの需要も見込む。
将来は車の上部にプロペラを折り畳んで収納できる「一体式」と呼ぶ機体の実用化を目指す。
車のコックピットから陸上走行か飛行かの運転方式を選ぶ。
1月に米ラスベガスで開かれたテクノロジー見本市でこのコンセプトモデルを展示した。
中国ではイーハンも「EH216-S」のTCを23年10月に取得した。
2人乗りで、1回の充電で25分間の飛行ができる。
今月1日に中国では239万元(約5000万円)、中国以外では41万ドル(約6300万円)で売り出した。

     
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